僕たちは古着が好きです。
今よりもずっと前の時代の服は、ファッションというよりは、
生活に密着した、実用性重視の「道具」よりのものだったのでしょう。
それが今の感覚で見ると、より魅力的に映るのだから不思議です。
ただ、当時と現代とでは、生活様式がまるで違うため、
いま永く使っていくのには不具合を感じる仕様もあり、
実際に日常着として使うには「足すべき所」「引くべき所」も出てきます。
当店で取扱い中のブランド「Workers」の製品は、
その辺りのバランス感覚が絶妙です。
古着好きの「こうであって欲しい」を残しつつ、
あくまで「今」着るために必要な要素を加えてリリースされる製品は、
クオリティと値段のバランスも良く、
自信を持っておすすめできる製品だと思います。
代表の館野氏は、昔の服をひも解き、今に反影させる、やはり「モノ作り」の方です。
オリジナルそのものを解体し、資料を辿り、時代背景にまで深く深く踏み込んだうえ、
あくまで実用性に則した変更を加えていける柔軟性に僕は強く惹かれます。
今はどこに住んでいても(例えネットが使えなくても)同じ物が手に入る時代です。
国道を流せばどこも同じ店舗が並び、量販店に入れば同じ服がずらりと並んでいます。
ただ、モノに作り手の「ぬくもり」や「意図」を求める人にとって、
同じ物だけでは、やはりすこし物足りないのです。
これほど物も情報も溢れている世の中で、何を選んで、どう着るのかは、
どういう生き方・暮らしを目指すのかに繋がっていくことだと思います。
考え抜かれたモノの良さとジャパンメイドの底力を取り入れることで、
毎日の生活がすこし変わるかもしれません。