このところ日差し自体は柔らかく
春の気配を感じるようになってきましたね。
抜けるような青空の下、桜が見れるのももうすぐでしょうか。
今日は春が待ち遠しいこれからにぴったりのコート…
「クラシック ファーマーズ コート(Classic Farmers Coat)」
1940年代のドイツ軍のミリタリーフードコートをベースに
1910年代のフランスのファーマーコートを意識してデザインされているという
なんとも不思議な取り合わせのコートです。
美しい藍染めの鮮やかさが一際目を引きますが、
なんといってもこのコートの特徴は
服自体の構造とそれによって生み出される
着用時のシルエットにあります。
袖の付け根付近を見ていただくと分かるのですが…
あれ!?袖の縫い合わせがない…!
と言っても、ラグランタイプの袖付きをしているわけではありません。
全体を前後でくっつけたような構造をしているのです。
![](https://i0.wp.com/mamechico.com/wp-content/uploads/o0480064011807093930.jpg?resize=480%2C640&ssl=1)
脇部分には、服好きがドキドキする(僕だけか…?)、
ダイヤ型をした美しい接ぎ部分があるのですが、
これが運動性を高める要の部分であると同時に
持ち主のみが密かに楽しめるディテールとなっています。
着用すると、服を着ているというよりは、
一枚の大きな布地を
ふわりと羽織ったような着心地。。。
首もとを中心に
独特の波打つようなしわが放射状に広がり、
表面にはブルーの濃淡が模様のように浮かびつつ
美しいAラインのシルエットを作り出します。
小ぶりながら、立たせても寝かせても凛とした襟形状、
美しい布の重なりを見せる背中のギャザー、
人体そのもののように、ボディから繋がる自然な袖の流れ。
各パーツが見事に組み合わさって
着用者との美しい一体感を生み出す魔法のようなコートです。
素材そのものも見事です。
![](https://i0.wp.com/mamechico.com/wp-content/uploads/o0390029311807099700.jpg?resize=390%2C293&ssl=1)
藍染した糸を高密に織り上げており、
日の光の下では、鮮明でありながらも優しい発色が素敵です。
たくさん着て、汚れたら気兼ねなく洗って、
藍染め特有の色の変化を楽しみながら、
いずれはその人のためにあつらえたような
オンリーワンな一着に育っていってくれそうです。
![](https://i0.wp.com/mamechico.com/wp-content/uploads/o0300023211807108997.jpg?resize=300%2C232&ssl=1)
ちなみに「青」という色は、
「空の青」でもあり「海の青」でもあることから
人間に(というよりは生命全体に)密接に関わりのある色です。
あらゆる国・人種・文化を越えて、皆が好感を持つ色でもあります。
これからの季節
青空よりも青いブルーはどこかメルヘンチックで、
非現実的な雰囲気を漂わせこのコートは、
外出を何倍も素敵な時間にしてくれるに違いありません。
舞い散る桜の景色のなかでも映えるだろうなぁ。